この証書について

この証書は、絵本「吾輩はエコである」の生産・流通過程において排出されるCO2（1冊あたり3.1キログラムと算定）1000冊分をカーボンオフセットするために利用をされています。

カーボンオフセットとは、自分のCO2（温室効果ガス）排出量のうち、どうしても削減できない量の全部または一部を他の場所での削減・吸収量でオフセット（埋合せ）することをいいます。

CO2の排出量の算定

CO2の排出量は出版物（この絵本）の購買価格から算出をしており、生産過程での排出量は2290グラム、流通過程での排出量は770グラム、合計3060グラム≒約3.1キログラムと見積もられています。
購買価格あたりのCO2排出量の算出の根拠は、（独）国立環境研究所が発表している、「産業連関表による環境負荷原単位データブック（3EID）」が発表している2000年度購入者価格ベースの原単位のデータを利用しています。「書籍を購買」は、「出版部門の生産物」＋「流通部門の生産物」を購買することにあたり、購入者価格ベースの原単位はその両方を含んだ値になります。

原単位とCO2の排出量は以下のような関係にあります。

　原単位 × 購入者価格 ＝ CO2排出量

今回の絵本の例では

　2.04[gCO2/円] x 1500[円] = 3060[g]

となります。

原単位の根拠

この原単位がどのように計算をされているのかを簡単にご説明いたします。

産業連関表とは、生産活動の種類によって区分された約400の部門で構成されており，各部門の間の経済的な関係を年間の取引額（百万円単位）で表した表です。 また、各部門毎の消費する燃料と燃焼時の排出係数から、各部門が直接排出したCO2の量を計算しています。さらに間接的な排出として、その部門が原料として仕入れる他部門からの排出分も、その供給のつながりの割合を加味して追加していくことで、それぞれの部門の単位生産金額に対応するCO2の排出量の原単位を算出することができます。

出版の場合ですと、木の伐採、加工、紙の生成、発電、インク、印刷、移動といった生産に関わる部分と、小売、卸売、といった流通に関わる部分からなり、全工程のCO2の排出要素がその産業間のつながりと割合に応じて加味された値となります。

一方で、これはこの絵本だけに限らず、出版部門が生産する全ての物、文庫本やハードカバー、辞書、雑誌、値段の高い本、安い本、環境に優しい本、そうでない本、等の全て出版物の平均値と言えます。言い方を変えますと、日本の出版物を1000円分購買することは、約2kgのCO2の排出の波及効果をいろいろな産業部門で起こしたということを表しています。

なお、家計消費支出に関連する原単位を単純に平均すると1000円あたり約4kgのCO2の排出となるそうです。つまり、他の購買活動と比べた時、「書籍の購買」は、CO2の排出波及効果が少ない方の活動と言えます。

オフセットの方法

絵本のCO2の排出量が算定できたところで、今度はその排出量を他の場所での削減・吸収量でオフセット（埋合せ）する必要があります。 これは、発行部数分の重量に相当する「CO2削減証書」（この証書）を、TCO2社より購入することで実現をしています。
証書は、国連のCDM理事会の承認を受けた「インド　タミルナドゥNewsprint and Paper社6.75MW風力発電プロジェクト」由来の発行済みの排出権を取消す（無効化）ことを発行の根拠としています。一冊あたり、15.5円（2008年11月現在の値）のコストを含み、当該プロジェクトを通して、3.1kgのCO2の削減に貢献します。
絵本が増版される場合には、その部数に応じた分の証書が追加購入されます。

お問い合わせ

カーボンオフセットについてお問い合わせは以下のボタンをクリックして、コンタクトフォームよりお願いいたします。

よくある質問

CO2削減証書って何ですか？カーボンオフセットですか？

CO2削減証書は証書の保有者が地球温暖化の原因とされる温暖化ガスの排出の削減をしたことを証明するものです。詳しくはこちらをご参照ください。

カーボンオフセット証書とCO2削減証書とは何が違うのですか？

当サイトでは「排出権の取消」したことを証明する証書を「CO2削減証書」、「排出権の償却」したことを証明する証書を「カーボンオフセット証書」と呼んで区別しています。排出権の取消と償却の違いについて、詳しくは、排出権の償却と取消はどう違うのですか？の項目をご参照ください。

３分でわかる、排出権とＣＯ２削減証書

「ＣＯ２の削減を証明する証書？なんだか怪しいなぁー。そういえば、排出権とか排出権取引って最近良く聞くけど、いまいちよくわかってないかも・・・」
という人向けの説明です。
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